政府が備蓄米を放出するらしいです。でも米の消費は減少しています。一方で米もブランド戦略も進んでいます。特に自分のこだわりで納得の行く米を栽培している農家はよい経営をしています。米をお腹を満たす食糧とみなすか?嗜好品と思うか?で価格も違います。
農業をする時に何を生産するか?品目・品種戦略が大切です。一般的には供給過多なものを作れば高くは売れません。食べる人が欲しがっている作物を選定することが大事です。
今朝出張から帰ったら千葉県松戸市の唐澤圭輔さんの長ネギ(矢切ねぎ)が2ケースも届いていました。スタッフ達が大喜びです。ネギは薬味として代表的な作物です。
かって料理・食事は飢えをしのぐ、あるいはエネルギー補充のものでした。だから一番貴重だったのはまんま=ご飯=米です。米を作る田んぼが廃田、棄田となり久しいです。
それに代わって台頭したのは嗜好品であるフルーツです。りんごやみかん等が国民の舌を楽しませてくれました。そのうちに自由化で世界中からフルーツが登場しました。
時代が、国民が必要とする作物も変わります。人間の味覚は塩味、甘味、酸味、苦味、渋味です(旨味を入れる人もいますが)。飢えをしのぐ時は塩味が必要です。少し豊かになると甘味が欲しくなります。
そして味覚が成熟化してきたら、酸味、辛味(からみ)が欲しくなります。そしてさらに豊かになると苦味、渋味、例えば渋みのある野菜(クレソン等)やワインが好まれます。
こういった高度味覚の植物は香辛料として供給されます。料理には薬味として使われます。こしょう、唐辛子、わさび、しょうが、からし、マスタード、山椒といったものです。
「山椒は小粒でもピリリと辛い」ではないですが、高度な料理には少量でも欠かせません。我々が取り組んでいる八重山諸島のピパーツ、今週、鹿児島県大崎町で栽培した山椒はこの類に入ります。
香辛料・薬味までは行きませんが、野菜・作物自体にそういった性質が入った作物も人気があります。かんきつもフルーツというよりも薬味・調味料としてのものが人気があります。ゆず、かぼす、すだち等、あるいはレモン、マイヤーレモン、璃の香等もそうです。
また食事そのものの材料として使用されるものもあります。春菊、セロリ、せり、パクチ等がそうです。高等味覚と言ってもよいでしょう。さらには薬膳料理の食材、アロマオイルの使用されるローズマリー、レモングラス、ペパーミント、ラベンダー等はさらに健康要素があります。
2025年02月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック