2023年08月31日

今朝は日本農業新聞に釘付け

今朝の日本農業新聞の第1面には眼が釘になりました。「新規就農者が過去最少」と「豚熱九州で初発生」です。その下には「自給率向上へ連携、首相、全中会長らと会談」です。前の2つはショッキングな出来事です。その一方で下の記事は対照的に相変わらず現場離れしたノーテンキな記事です。

「新規就農者が過去最少」は有効な調査データのある年からの最小だそうです。また「豚熱九州で初発生」は最近ジビエ案件で捕獲狩猟地域をよく訪問する時に耳にしていたことが、養豚農家やハンターたちがこぞって恐れていたことが現実になりました。なんとか関門海峡を渡らないでほしいという期待は崩れました。

ジビエの場合、猪と鹿の狩猟が主です。数量は圧倒的に猪でかつ西日本地域はぼたん鍋(しし鍋)を食べるので料理店等産業として成り立っています。打撃ははかり知れません。

さて話を冒頭に戻し、「新規就農者が過去最少」ですが私は新規就農者は増えているとばかり思っていました。過疎地域に行けば大体、役場に地域協力隊員で来た人がおり、農業の手伝いや独立を目指して頑張っていました。さらにJAも多大の補助金をもらって新規就農支援をしています。

ネット等メディアでも農水省予算を獲得した業者が新規就農塾の募集を盛んに広告出稿しています。盛り上がっているなと思っていました。

当一般社団法人エクセレントローカルが大阪市豊能町で第7期目を行っている「とよの新規就農塾」は発展を続け、毎年募集数を上回る希望があります。自分で販売した農産物を近くの直売所やイベントで京阪のデパートなどでの出張販売なども盛り上がっています。

昨年度当キースタッフが行った石垣島の新規就農塾の生徒たちとはその後も交流を続けており、銀座のバー経営者とパイナップル生産農家を結び付けたら非常によい成果が出ています。

なのに今回の調査では「新規就農者が過去最少」です????新規就農者は稼ぎたいのです。農業を余生のレクリエーションと思っている老齢者とは違うのです。生計を立てる職業なのです。

ここができていない。生産から販売までの農産物出荷と販売代金の回収の一貫した流れを教えればこんなにエキサイティングで面白い職業はありません。

新規就農支援の国策を農業を知らないコンサル会社やイベント会社や地方自治体が受注して開催しているのでこんな結果になるのです。

posted by tk at 07:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
政府が全く国の食料自給率の向上を本気で考えていないことが、新規就農者の減少の原因ではないでしょうか。報道される政府の農業政策を見聞きすると、農業経営は出来ないという結論になりそうです。
今の日本の経済力では、食糧の輸入もままならず、国民が飢えそうで心配です。
本気で食料自給率を上げないといけない時です。
Posted by 松井 剛 at 2023年08月31日 20:14
おっしゃる通りです。
Posted by 鳥巣研二 at 2023年09月06日 07:17
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック