2021年10月15日

過疎地域集落は廃れ続けている

奈良県旧月ヶ瀬村に行きました。正式には奈良県奈良市月ヶ瀬です。梅の郷や月ヶ瀬温泉といったフレーズが多く見かけられるので梅と温泉の郷と頭に入ります。実際に訪問すると山村の産業が今でも生きている素晴らしい地域です。

法律で言うとこの月ヶ瀬地域は山村振興法が適用される「振興山村」です。中山間地域さらに山村に向かっている私にとっては願ってもない地域です。当社がここで5回のセミナーを実施し、特にこの地域の特産農産・林産物である梅、お茶、しいたけ等を使ったドレッシング実習も行います。

初めて訪問して「月ヶ瀬梅の資料館」に入ったらびっくり。まず、奈良晒(さらし)と呼ばれる織物の産地の紹介があります。これは私の勝手な想像ですが、古墳時代に貴族が来ている貫頭衣はこの麻の晒ではないか?を連想させます。明日香で見たまこもだけも古代は大麻と並ぶ大事な繊維として使われていたようです。

現在は奈良晒(さらし)保存会が活動して月1回の勉強会で原料の「青苧(あおそ)」と呼ばれる大麻を紡いで繊維にするところから始まります。この作業は「苧積み」といい、手作業ですが、この出来不出来が仕上がりに大きく影響するそうです。

また、梅の産地で烏梅(うばい)があります。これは紅花染めに欠かせない発光剤だそうです。明治時代になるとその役目に安価な酢が使われる様になり急激に廃れて行きます。しかし、1軒だけまだその烏梅を製造しているところがあります。

資料館に入ると販売コーナーがあります。奈良晒(さらし)は反物で一巻10万円の価格でした。それでも技術と人件費を考えると相当に安い気がします。

食品は梅干し、梅シロップ、お茶、しいたけ煮パック等が売られています。全国産地で売られている商品形態ですが、びっくりするのはその原料の梅やしいたけのグレードが高いのと価格が安いことです。東京だとこの3倍の価格で販売されています。

20年ほど前に小泉改革といって規制緩和・新自由主義の美名のもとに郵便局や農協潰しが始まりました。その後もアベノミクス等経済政策が打ち出されますが、この20年日本はずっと不況です。負け続けです。それ以前のバブル時代までの高度成長の蓄えで何とか持って来ましたがその貯金も底をつきました。いい思いをしたのは規制緩和された利権を独り占めにした一味だけです。

20年経ち、小泉改革の負が過疎の地域集落及び、山村や中山間地域を破壊しています。地域の農林資源である魅力的な農産・林産物も耕作する人がいません。このまま行けば完全に廃れます。地域集落にこういった産業を維持して発展させて地域に経済的な恩恵をもたらすような組織が必要です。
posted by tk at 07:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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