2021年08月28日

業界の固定観念に縛られない人材

先週の木曜日金曜日は関西を訪問しました。1つは今年度の農水省中山間地域の仕事が動き出したので当社スタッフを連れてスタートライン打ち合わせのためです。もう1つはその地域に当社が宮崎県から受注している「ひなたMBAフードビジネス部門」の人材育成プログラムのセミナーに講師でお願いしている2人の方との打ち合わせです。

後者の講師は2人とも女子経営者です。1人は杉岡雪子さんで彼女については拙著「農と食ビジネスへの転身」で取り上げています。もう1人は小西製麺所専務の小西裕子さんです。

昔、コンサルを始めた頃、私のセミナーの受講者や関与した企業の経営者にセミナーに登場してもらえる日が来れば嬉しいなといつも思っていました。あれから30年経過しましたが確実に生徒たちは立派な経営者になっています。

小西裕子さんはお嫁に来てから素麵業界とのかかわりができます。素麵メーカーの嫁いだわけです。当時は義父と義母が経営者でご主人さんは製造担当者でした。

本道に面しているのに会社(製麺所)は看板もない製造するだけの素麵業者でした。製造したものは全品素麵組合に出荷して、組合が「三輪そうめん」の紙を巻いて統一ブランドで販売していました。

そのやり方を素麵業者はだれも異を唱える人はいないし、共存共栄の世界にありました。裕子さんが家業に関与するのは義母の経理関係の書類や伝票をパソコンでデータ化してあげてからです。

彼女はせっかくロードサイドの好立地にあるのに看板もなく、販売も頼まれると販売するする程度のやり方を不思議に思い、製造所を店舗&製造所に建て替える提案をします。

店内は見事にショーウィンドーの役割をしています。素麵業界の奥は深く、我々一般消費者には難解な品質等級づけを分かり易く説明できる売り場にしました。また、素麵の細さと等級付けの意味合いも一目でわかるようにしました。

その頃、奈良県商工会連合会が主催したセミナーに夫婦でやって来ました。そこで私が見たのは卑弥呼素麵、何と全粒粉の素麵でした(なぜ卑弥呼ブランド?立地する桜井市に箸墓古墳があり、そこが卑弥呼の墓に比定されているからです)私が関心を持ったのは「全粒粉素麵」です。

次に彼女が私のところに現れたのはお湯を注ぐだけの「素麵のカップ麺化」です。「大量発注しないとどこも受託してくれないんじゃないの?しかも素麵の茹で時間はカップ麺の待ち時間よりも短いしニーズはあるのかしら?」と言うと「秋田県湯沢市稲庭うどんの地に少ロットでやってくれるところがあります」とのこと。

これも見事に商品化され、当初、カップラーメンに比べて価格が高いのでと心配しましたが快調に売れており、昨日は私も6個買って来ました。

そんな業界の固定観念に縛られていない人材の育成が必要です。それで彼女に講師で登場してもらいます。義父・義母は90歳で今も元気だそうで、もう一切経営には関与せず、ご主人と裕子さんに任せているそうです。これが本当の親孝行です。
posted by tk at 09:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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