2021年06月28日

食えない農家の再生産ではダメ

昨日、新農業人フェア・農業EXPOに行きました。今までのちらっと名前を聞いたことがありましたが、あまりピンと来なかったので行きませんでした。

今回、行ったのは拙著「農と食ビジネスへの転身」をもっと多く売るためには、この本の購読層は都会の就農希望者なのではないか?という思いもあり、行って見ました。

内容もさることながらどんな人が訪れて、どんな人が迎え入れているか?の観察でした。まあ、予測通りでした。外見だけではわかりませんが、来場するのは地方にいる農業若者とは似ても似つかないスマートな若者です。夫婦・カップルも多いです。私の予想よりも年配者、サラリーマン卒業者世代は少なかったです。

彼らの会話や相談話が漏れ聞こえて来るのを聞いていると大半は「田舎へのあこがれ」、「農業へのあこがれ」が誘因の大半です。「農業で生計を立てるんだ」というタイプも中にはいます。その人達はたいてい一人で来ています。顔も真っ黒、着ている服も作業着に近いもの、もう少し農業をしているのかも知れません。

迎える方はコロナの影響か、リアル相談を受けている県市町村は1/3、2/3はオンライン相談ですが、そのブースで現地とオンラインでつながっているのは1/3で、残りの1/3はブースはあるけど誰もいないし、現地ともオンラインも行っていないです。

リアル相談相手は高齢者の県の農林職員OBって感じです。全員男性でした。市町村は比較的若い現役職員が男女で座っているケースが多かったです。

私はパンフレット集めに集中していました。このフェアの主催は全国農業会議です。パンフレットもここがひな形で作ったのかどうか知りませんが「新規就農ガイドブック」みないなものを表紙だけ県が変えて、内容はほぼ同じです。あとは県が行っている新規就農者のための研修制度の案内です。

パンフの中身を見るといかに我が町がすばらしいかということとどれだけ農業をやる人を優遇しているか、さらには素人が農業ができるようになる技術研修を揃えているかです。

どこにも農業でめしが食えるようになる支援、指導、研修はありません。農業で一番大事なのは「農業でめしが食える」ということです。これについては一切触れない。それに答えられる相談者がいない。現状の農業衰退もめしが食えないから起きています。これだとめしの食えない農家の再生産です。

こんな作物をつくればこれくらいの所得になるとか、夫婦で機能分担して農業と加工を連携させる経営体をつくるとかそんなことは論外です。相変わらず中途半端な規模拡大とそのための資金制度融資、そして販路はワンパターンのJAという構図です。

この現状の打破のために「農と食ビジネスへの転身」を書きました。これ1冊読めば答えは書いてあります。このイベント視察は拙著の拡販のヒントになるかもと期待していきましたが無駄でした。でも無駄ということがわかればよかったのです。拙著の価値を認識できたので。

posted by tk at 06:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: