昨朝、起きると雪が降っていました。青森県出張が入っていたので最初に頭をよぎったのは津軽は大雪だろうなです。
現在、当社で青森県のある町の農産物直売所等農産施設整備の調査・提案を行っています。当社スタッフの書く構想案がなかなか私の満足の行くものができません。一般的なもの報告書ならこれでよいのでしょうが。
書いているスタッフは青森県出身者です。しかも兼業農家の息子です。私は彼に語ります。「君は雪が降ればふるさとの情景が浮かばないのか。雪の中で闘っている農家の姿が見えないのか。その農家が冬の間、少しでも現金収入が上がるようにと農産物直売所をつくるんだよ。そう思えばどんな直売所がよいか。農家の立場で考えてごらん。
また、消費者だってそうだろうよ。日本一の短命県と言われる青森県の寿命の短さは塩分の摂り過ぎと言われている。特に冬は雪のため新鮮葉物野菜がなく、塩蔵の漬け物を食べているせいだと言われている。冬でも新鮮葉物野菜をどれだけ生活者が望んでいるか。自分が子供の頃、何を食べて育ったかを思い出してごらん」これでスタッフは吹っ切れました。
報告書を書くのが仕事ではありません。地方に生きている人たちの思いを汲み取り、それが実現するように提案するのが仕事です。地域の生きる人たちの息づかい、心の襞(ひだ)まで感じ取れないとコンサルタントでお金をいただく資格はありません。
コンサルタントは耕しません。漁にも行きません。土地にへばりつくこともなければ、海で命を落とすこともありません。人様の汗と労働の結晶の上前をはねている人間のくずのようなものです。だからこそ耳を澄まして声なき声を聞き、汲み取り、実現するための捨て石にならなければならないのです。そのために我々は生かされているのです。
そんな話をしながら青森空港に着きました。青森空港には数十回は来ていますが、上空から十和田湖を見たのは初めてでした(写真上左)。仕事の打ち合わせの相手の一人の女性が手づくりロールケーキを差し入れしてくれました(写真上右)。以前にマイヤーレモンの瓶入り果汁差し上げたらそれでつくってくれました。マイヤーレモンは送った先でお酒になったり、ケーキなったり、料理になったり、大活躍です。
夜は久しぶりに肉を食べに行きました。とは言っても健康に留意して野菜たっぷりのホルモン鍋(写真中左)とジンギスカン鍋(写真中右)をいただきました。青森県は新鮮野菜が少ないと言っても人気外食店は野菜たっぷりメニューがちゃんとあります。しかし、多くの客は肉ばかり食べており、お店の中は眼を開けていられないくらい煙っていました(写真下)。
2015年01月31日
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