2025年03月12日

姿勢は言葉を持たぬ行動である

かって紀元が始まった頃ですから2000年くらい前に大ローマ帝国にホラティウスという詩人、哲学者がいたことを恥ずかしながら知りませんでした。

ひょんなことからこの哲人の言葉を読むと現代の人ではないか?と思うくらい心にぴったり来る言葉や文章を残しています。例えば、「わずかなるものにて生活し得ぬ者は常に奴隷なり」、「貪欲な者は常に欠乏する」

「未来がどうなるか、あれこれと詮索するのを止めよ」、「人生は人間に大いなる苦労なしには何も与えぬ」、「毎日、自分に言い聞かせなさい、今日が人生最後の日だと」等まさにその通り。私の悩みをよく知っているな、この哲学者はと思います。人間の生きる悩みはみんな2000年経っても同じなのですね。

その中で一番目が止まった言葉は「絵画は言葉を持たぬ詩である」。この言葉に目が止まり、しばらく見つめたままでした。絵はその絵だけで全てを表現し、言い尽くします。文章には文字数という中での表現ができますが、絵は1枚の固定です。

その後に私に浮かんだ言葉、「姿勢は言葉を持たぬ行動である」です。こう思った時に目から鱗でした。最近ずっと私を苦しめていた悩みから解き放たれたような気がしました。

行動は「動」です。動きがあります。動きはパフォーマンスもできると同時に弁解もできます。変えることができます。しかし絵画は「静」です。その絵を書き変えることはできません。自分の思い切りの表現であり、発露です。

自分でそんな人生を歩いているだろうか?言い訳ばかりしているのではないか?自分に都合のよいように話を持って行こうとしているのではないか?自分の不遇を人様のせいにしていないだろうか?

しかし絵はそれができません。そこにある絵が全てを表現し、語っています。人間は死ねば絵です。その人がどんな人生を生き、どんな終末を迎えたか?棺に入った死体が全てです。

1枚の絵で自分の人生を表現するにはどうしたらよいか?日々の姿勢、生きる姿勢でしょう。日々の努力と精進の継続。人生の達人と言われる人は日々精進している人です。まるで動いていないように見えるけど。

posted by tk at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする