2021年11月30日

オンリーワンゆえの辛さと喜び

あらゆる人が商品・サービスを販売して生活しています。それで対価を得ています。趣味や道楽はその必要はありません。お金をつぎ込んで元手の回収は必要ありません。しかし、仕事になると生きて行くためには再生産しなければなりません。再生産するためにはお金を得る必要があります。

私の場合はコンサルなので売り上げを何で上げているかとというとセミナー・講演とコンサル事業です。しかし、コンサル事業は当社には民間企業のクライアントはまったくなく、行政の施策・事業の仕事のみを受注します。

具体的には食と農の施策や一時は6次産業化あるいは食品加工の施策を受注します。仕事をいただくためには行政からプロと見なされなければなりません。そのためには自分をPRするツールが必要です。

その1つに執筆があります。本を書いてそれを評価してくれる人がいるとその後にセミナー・講演の仕事が来ます。そしてそれが進むと行政の食と農や加工品開発事業が来ます。そうなると受注金額も増えます。

しかし、営利事業ではない行政の仕事は商品開発(特産品開発)事業も多くは調査事業や計画策定あるいは行動策定事業の名で実行されます。実際は実践事業なのですが。行政は営利色を出せない。

前者の自分のあるいは自社の仕事の執筆・出版は講演・セミナーのネタ、コンテンツは自分の考え、シナリオで進めます。それを出すことが鳥巣研二やキースタッフの差別化(特長化)になるからです。

しかし、行政の調査事業や計画策定事業、実際は商品開発(特産品開発)事業にそれを出すと嫌がれます。ゴールが受益者全員の総意のところに辿り着かないといけないからです。

民間企業は結果を求めて来ます。それに対して行政仕事はあくまでも過程が重視されます。しかもその行政機関も重層化しています。国、都道府県、市町村があります。それぞれが自分の言い分(存在価値)をアピールして来ます。

それらを全部、あるいはほぼ全部納得させて、かつ受益者のバラバラの意見や意見のない人の存在も無視しないで納得の行く加工特産品を世に出すことは至難の業です。

当社の仕事はそれです。だから調査事業で受けた仕事も利害関係者と受益者との対話、会話、共同作業をなるべく多くして、いろんな意見を検証しながら最後になぜこれが残ったか(選ばれたか)を全員は無理でも大方の人が納得できるところまで引っ張って行って、着地させなければなりません。

そのためにも実践は一見無駄とも見える迂回や立ち止まりや失敗を見せながら納得してもらいながら進めて行く。しかもそれを1年、実際は半年足らずの期間で。

なぜやるか?生意気にも書きます。特産品開発、地域資源を活かした加工食品開発で最後の商品までつくれる会社は当社しかこの日本にはないからです。オンリーワンであるがゆえに一般大衆に理解してもらえない辛さ、でもその反対にオンリーワンであるがゆえに当社が私を使ってくれる人達への感謝と喜び。これがあるから日々全国を走り回っています。
posted by tk at 07:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする