2021年11月06日

夢を実現してきたオンリーワン企業

昨日、長野県伊那市にある伊那食品工業を訪ねました。伊那食品工業といえば一般的に知られているのは「かんてんパパ」です。飯田線沿いにありますが現在は災害による不通区間があり、中央線茅野駅まで社員の方が迎えてくれました。

車中、1時間。その社員の方が「キースタッフ社とは懐かしいです」「????」「10年頃前に私が電話を取ったら、キースタッフと名乗ってドレッシングの加工の全国の農家のお母さんに教えているが、食品添加物を使わないドレッシングを教えたいということで、増粘剤のキサンタンガムの代わりに寒天を使えないか?との質問でした」、「思い出しました。その時の担当の方があなたですか?」

当社の担当だったHに命じたのは私でした。それから当社のドレッシング実習では「食品添加物不使用のドレッシング」が定着しました。以前から伊那食品工業という会社は一地方の中小企業であるが、寒天を応用した商品で世界中に販売しているオンリーワン企業ということを知っていました。

このやりとりから10余年後、このエクセレントローカル企業を訪問することができました。目的は宮崎県ひなたMBAフードビジネス部門のアワードの基調講演を伊那食品工業の会長井上修氏にお願いするためです。

そうして井上会長が自ら会社を案内してくれました。連れて行かれる順序が実によく組み立てられていました。まず原料庫に行くと世界中から集まった天草が積まれています。その隣は寒天を絞った後の残渣で製造した土壌改良剤(肥料)の発酵・製造庫です。天草は15%の寒天と85%の残渣になります。

次は当社の発足時からこの場所にある寒天製造場に行きました。大きなタンクで天草を煮炊きして寒天を作ります。廃液はバクテリアに食べさせてきれいに浄化して真水にして流します。

その寒天を乾燥させていろんな形の寒天にする工場も訪ねました。「かんてんぱぱ」ブランドの商品が製造されています。それから工務場も訪ねました。世界に2つとない製造機械を使用するので機械の設計、メンテナンス、修理を受け持っています。

次が乾燥寒天を粉砕して粉にする工場です。寒天を粉にしたから用途が増え、世界の伊那寒天になりました。微粉が飛散しない製造方法は世界で唯一だそうです。

さらには医薬品・医薬部外品・化粧品にも使用されている可食フィルム工場も見学しました。そして最後は研究開発部門です。素材研究と商品開発が行われています。

この原料庫から最先端用途商品工場、研究開発棟まで見学するとこの会社が63年かけて実現してきた戦略シナリオを理解できます。夢を実現してきた「世界の伊那食品工業」です。
posted by tk at 07:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする