2021年08月08日

「出は百姓・農家」を誇れる日

私は自己紹介する時に「出は九州の百姓のせがれ」と言います。そう大衆の面前で言えるようになったのはコンサルを始めて7〜8年経ってからです。食と農のコンサルで行こうと思ってからです。だからほんの20年くらい前からです。

それまでは「実家は農家」とはなかなか言い辛かった。田舎の農家=貧しい、汚い、下等な仕事のイメージがあったからです。ずいぶん古い話になりますが、セミナーの受講者で同世代の女子が言った言葉をまだ覚えています。

「実家は農家です。年頃の娘だった頃、肥汲み(こえくみ)させられるのが一番辛かった」当時の農家のトイレの水洗率は無に等しかったです。家族の人糞の処理を家族の誰かが背負っていました。それが女子であることも多かったと言うことです。

新入社員の頃、先輩(特に田舎から製造要員で入社して製造部門が機械化で人員余剰になり、営業部門に配転された人たち)が二言目には「お前の実家は百姓か?」といわば蔑みの言葉を後輩の私に投げていました。実はその人達のたいていが農家の次男坊か三男坊ですが、自分の実家のことは隠していました。

時代が一回りしました。農業は衰退産業になりました。衰退しても人間は飯を食べなくなるわけではない。人類が存在する限り食料生産はあります。耕す人がいなくなると耕す人が必要になります。それをスマート農業で機械やコンピュータにやらせるという人や産業も出て来ましたが。

それでも農業は人手不足です。希少価値が出ます。希少価値が出れば自分の工夫ややり方ができるようになります。JAの規格を否定して、自分の栽培方法や売り方をやり、それを一定規模のお客様が支持してくれればメシは食えます。

私に向かって「お父さんはサラリーマンだったけど、父母の実家は農家でおじいちゃんが農業をやっています」と胸を張る若者が増えて来ました。内心私も嬉しいです。言われてみると我が家もそのパターンです。

地方に行けば地方公務員が真っ黒に日焼けしています。ゴルフなんかちょろいことはしません。土日祭日は農作業です。公務員仕事もしなければならないので米の生産が一番多いですが、両親が園芸作物なのでそれを手伝っているという人もいます。

では役場では仕事していないか?しています。兼業農家の職員が一番しています。夜明けから農作業をしてから出勤して午後5時になればまっしぐらに田畑に行って農作業、夜は袋詰め作業等。よく働きます。こんな人が私の仕事の担当になれば本当に楽です。実行力があるので仕事が進む、進む。

日本の若者が農業をやりたいと思っています。外国人労働者受け入れもいいけどまず日本人が農業でメシが食えるように我々はサポートしなければなりません。その一番のサポートは採算に見合う価格で買うことです。腐れ切った流通を潰してしまうことです。



posted by tk at 05:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする