お正月の今、独居老人もたくさんいます。一人で誰の迷惑もかけずにスーパーで買ったか、知人が差し入れてくれた餅に近くにある生活野菜を入れて雑煮をつくり食べている人がたくさんいます。先だった妻(あるいは夫)を思い出しながら子供や孫が小さかった頃のお正月を思い出しながら正月を祝っている人がいます。
年金以外、国から支給されるものは何もありません。年金だって若い頃自分で働いたものです。国から恵んでもらっているわけではない。それだけでは足りないので月に5〜10万円程度の仕事に出ています。この収入はもちろん消費税も所得税も徴収されます。
清掃、交通整理等高齢者でも受け入れてくれる仕事があります。暗い時間から起きて、働いています。この人達こそ日本人の鑑です。でもこの人達は「忘れられた日本人」です。
政治が小選挙区制になり、より候補者は選挙区を回るようになったか?否でしょう。メディアの影響と所属党派と支持団体の力で当選するようになりました。今の政治はマスメディアと支持団体が動かす浮動票と利益誘導票の配分選挙です。我々の業界用語でいうとマスマーケティングです。
悲しいかな、自分の力で小選挙区を戦い抜いて国会議事堂まで這いあがって来る政治家はいなくなってしまった。国民一人一人を見ている政治家がいません。パーソナル(個)のマーケティングが通用しなくなっています。
テレビタレントと温泉場でチャンバラやっている大衆演劇役者どちらが芸がうまいか?もちろん、後者です。後者はわざわざお金を払ってファンが見に来てくれます。前者はただです。スイッチをつけるとバカ騒ぎが聞こえてきます。
大衆演劇役者は観客が少ないのでお客様一人一人の表情を見ながら演技しています。観ている人が50人いれば自分とそれぞれのお客さんと50のまなざしと微笑みの関係をつくって演じています。このまなざしと微笑みはあなたにだけなのよと。
それがないんだな、今の政治家には。だからどこに向かってしゃべっているのかわからない。ただ、しゃべるだけならNHKのアナウンサーには勝てない。いやいや彼らだって日本国民一人一人に話しかけていますよ。
政治家という職業をやっているのならこの人達の一人一人の幸せな社会を作ってご覧。政治家たちよ、それが君たちの仕事です。