2020年07月03日

相手の欲しがっている情報と商品を提供する

N市から構成労働省の雇用推進事業のお手伝いの仕事が来たのは6年前の2014年でした。6次産業化セミナーを当社が3年間担当しました。やがて受講者の中から6次産業化の実践をして、地域に雇用と食と農産業を作るのが目的でした。

しかし、実際に実践に手を挙げる人はいなくてこの事業の推進員だった杉岡さんが責任を感じたのもあって起業を思い立ちました。2017年4月に廃校の給食室を利用してイーナバリ(株)が生まれました。地域の眼が冷ややかを通り越して、妨害に近いこともあったことを私は記憶しています。しかし、行政のトップが強く応援しました。

始まってみると自分たちで開発した地域加工特産品を売り出し、イベントや流通に商談に行きましたが、なかなか売れません。他の加工所も大体そうですが近くや併設して道の駅があればまだいいですが、N市には何もありません。

当時の自己資金は杉岡さんの全財産1200万円と金融機関からの借入300万円です。スタッフは杉岡さんも入れて5名。お金は毎月毎月で出ていきます。起業から1年2ヶ月したところでついに尽きました。

その頃に県の補助事業でパンフレットを作成しました。また、商工会議所の持続化補助金でホームページを立ち上げました。そしてそこに「受託生産」を明確に打ち出しました。

「受託できる商品はレトルト、ソース、ドレッシング。200個から作ります。1次加工は乾燥、粉末、ペーストの形状にできます。50kgから製造します」パンフレット、ホームページに載せたこの短い文言がこの会社を変えます。

全国から問い合わせが殺到します。本人がひっくり返るほど殺到します。会社は東京の最先端のデリカ、レストラン、食品メーカー、流通等です。「小ロットで自分の望むレシピの商品を製造してくれる」こっちのニーズと依頼者のニーズがぴったり合いました。それから一気に売上が上がります。

杉岡さんは美人です。起業した時はそのスター性からも相当のメディアの露出でした。でも今、聞くとそれは全く会社の売り上げには貢献しなかったそうです。メディアの掲載で仕事が舞い込んだことは1回もないそうです。それがパンフレットとホームページ作成から周りからのアプローチが殺到した。人間は相手が欲しがっているものを提供することです。
posted by tk at 07:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする