2020年06月12日

線香花火をつくるために米作りを

この地域に6軒の花火製造元がありましたが、今はうち1軒だけになりました(全国では愛知県にもう1軒あります)。花火製造には打ち上げ花火と玩具花火があり、この地域は玩具花火製造業ばかりでした。

子供が花火を知らないのと花火をする場所がないのとで玩具花火は衰退の一途でした。特に国内の製造業者は激減して、たいていが中国で製造したものを販売問屋が仕入れて販売しています。

近くの八女市の親戚が当時唯一の線香花火業製造所でしたが、その叔父が廃業する時に、「線香花火の配合を覚えておけ」と教えてくれました(当時、当社は玩具花火製造所)。

線香花火の配合の奥は深く、線香花火に火をつけると4段階の花になります、最初は牡丹(ぼたん)、次は松葉(まつば)、そして柳(やなぎ)、最後は散り菊です。この配合が難しいです。

叔父から技術取得と自分の技術を作るのに丸1年かかかりました。毎晩、作業所で火薬で真っ黒になりながら夜明けまで没頭しました。明け方、帰ると妻から毎晩何しているの?と不思議がられました。現在、我が国で線香花火を製造しているのは当社だけです。

東の線香花火は持つところがこよりで「長手牡丹」、西の線香花火は持つところが藁(わら)です。現在は両方を製造していますが、この地域は「スボ手牡丹」わらが主流です。

このわらは昔、おかいこさんを飼っている頃は上部の柔らかいところはかいこ用ほうきに使われ、下部の芯のあるところが線香花火の取っ手に使われていました。

北朝鮮から輸入していましたが、5年前から輸入できなくなり、スタッフ全員パニックってしまいました。それで自ら、農業に参入しました。4反歩の田んぼを借りて新規就農しました。米作りの先生は近くの農家の人たちです。

ワークショップで「花火のつくり方」の依頼が多いです。花火のストーリーを伝えるとみんな買います。販売先はセレクトショップのようなライフスタイルショップが多いです。

posted by tk at 07:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする