2008年06月30日

農業は「神様への感謝」である

一昨日も高知港の「港の土曜市・おーがにっくマーケット」に出かけました。私はこの朝市が気に入りました。写真上左は「ゴーヤ(にがうり)」の苗と花です。これを植えれば「ゴーヤ」の実がなります。写真上右は「てんぐなす」と呼ばれている変形なすです。変形だなんて言うと「私は人間を喜ばせているんだ」とこの鼻の高いなすに怒られそうです。写真中左は「やまもも」です。子供の頃よく山に採りに行ったので懐かしかったです。
写真中右は「バナナピーマン」だそうです。バナナの味がするのかと思ってかじったらピーマンの味でした。形がバナナです。写真下左は「地みつ」と呼ばれる日本ミツバチが採集したはちみつです。とても珍しいものです。味がとても自然です。写真下右は小坂農園の「赤えんどう」です。先週から気になっていましたがこれは乾物ですがご飯に入れると赤飯のようになるそうです。右側の板に「神様に感謝」と書かれています。
アグリ参入セミナーをやると次のステップで農業に進出する場合「農地の取得」や「資金の調達」の検討が必要になります。私は県庁や市町村の担当課に行くように進めます。後で話を聞くとたいていが「剣もほろろで対応が冷たい」あるいは「担当者が満足に答えられない」と言った不満が返ってきます。一方では農業関連部署は「新規就農者の手引き」パンフレットを多く作成して農業への参入を促進するような姿勢を見せています。でも実際は参入しようとしても「農地の取得」や「資金の調達」が円滑にいきません。これでは「地上の楽園」をうたって帰還事業を進めた北朝鮮と同じではと思います。
何のために新規就農者の手引き」のパンフレットを作るのでしょうか。まさか農業予算を獲得するためだけの目的で農業への新規参入促進の政策や施策を行っているだけなのではないでしょう。農業関係行政は責任持って農業に参入する人の面倒を見られないのなら安易な新規就農施策・事業は止めた方がよいです。
受講生達も農業参入は既成体制への挑戦であることを肝に銘じて受講生同士のネットワーク(私はこれを全国レベルにしようと思っていますが)、あるいは農業の新しいしくみづくりをしようとしている農業者との出会い、さらには本気で農業者を支援している行政マン・ウーマンがいることを信じて前に進んでいくことです。1人で闘いながら仲間と連携することです。農業は「神様への感謝」なのです。
ごーやの花.jpgてんぐなす.jpgやまもも.jpgバナナピーマン.jpg地みつ.jpg赤えんどう.jpg
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2008年06月29日

高知県にもアグリネットワークができた

昨日は高知商工会連合会の「農業関連分野で経営革新」セミナーが盛況のうちに全日程を終了しました。昨日の台回も40人が受講して全日程4回全てを受講した人に渡される終了証を30名を越える人が受け取りました。当初10名が残ればよい方だと言った私の予測は見事に外れ、主催者にとっては嬉しい結果になりました。
最後の1時間は受講者の交流会を行いました(写真上左)。既にアグリビジネスをやっている人は農産物や特産品を提供してくれました。写真上右は清和アグリ(株)の東村さんのブルーベリーです。品種は人気のラビットアイです。5月から8月中旬まで収穫します。写真中左は輸入住宅販売から今年アグリ参入したばかりの井口さんの最初の作物のとうもろこしです。品種は「ゴールドラッシュ」で生食が一番おいしいです。次はアスパラを栽培するそうです。
写真中右はふすま内装業の池添さんの「焼き肉のたれ」です。子供の頃によく作ってくれたお母さんの手作り「焼き肉のたれ」を商品化したものです。彼はかって高知商業の甲子園児でした。そのパワーの源泉はこの「焼き肉のたれ」だったのです。レシピはマル秘ですが高知りんごや日本みつばちの蜂蜜「ぢみつ」が入っているようです。
写真下左のお寿司は室戸市の川漁師の高崎さんの料理です。奥の緑色の寿司は「りゅうきゅう」と言う蔓(茎)を食べる芋科の野菜です。真ん中の紅色は「みょうが寿司」です。魚の押寿司は「あじ寿司」と「あゆ寿司」です。高崎さんは昨朝午前3時に起きて寿司を握り6時半には自宅を出たそうです。彼は9月に料理店と直売所の併設した「スローフードのお店」の開店を予定しております。
写真下右は四万十川の道の駅に勤務する臼井さんが提供した「広井茶生産組合」のペットお茶の「緑茶」・「紅茶」・「焙茶」です。全4回のセミナーを通して受講生同士に交流・交友が生まれました。ネットワークが形成されつつあります。私はこの仲間を通して今後高知県の食と農ビジネスに関わっていきます。私の47番目の訪問県高知県は私にとっては相性ぴったりの県でした。
高知交流会風景.jpg東村さんのブルーベリー.jpg井口さんのとうもろこし.jpg池添さんの焼き肉のたれ.jpg高崎さんのお寿司.jpg四万十のお茶.jpg
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2008年06月28日

「レストラン蓮味(はすみ)」は大繁盛

昨日は千葉県中小企業団体中央会の仕事で千葉県山武市(旧蓮沼村)の道の駅「オライはすぬま」に行きました。ここの「レストラン蓮味(はすみ)」は準備段階からお手伝いしていました。平成17年3月にオープンしましたがすっかり人気の道の駅になり「レストラン蓮味」も大繁盛です。
当初レストラン部門立ち上げは「生活改善研究会」から4名、同じような名前の「食生活改善研究会」から2名、公募の町民2名の8名が集まりました。代表は「蓮沼村生活改善研究会」の会長で養豚業を営む今関さんです。顔の知らないメンバーもいましたので風通しをよくするため私が関係している道の駅・農村レストランを視察に行き組織運営の勉強をしたのも懐かしい思い出です。
当初から「スローフードレストラン」を考えていましたので最初みんなで材料の地域資源を挙げました。蓮沼は九十九里浜にあり水産物・農産物・畜産物が豊富です。候補に挙がったのが「いわし」、「はまぐり」、「にんじん」、「たまねぎ」、「しいたけ」、「ごぼう」、「豚肉」、「青ねぎ」でした。
この地域はいわし料理は種類も豊富でその中からファーストフード感覚で食べられる「いわし丼」(650円)をメニュー化しました(写真上左)。またむかしはずいぶんはまぐりが採れ家庭のカレーライスの具はいつもはまぐりだった話から「はまぐりカレー」(写真下左:800円)を復刻しました。(但し現在は九十九里ははまぐりは採れないので国内産を使用)また養豚が盛んで実際店長の今関さんも養豚農家です。近くの光町食肉センターの新鮮な豚肉を使った「とんかつ定食」(800円)も定番メニューに入れました。
その後に野菜と魚をふんだんに使用した「幸福丼」(写真上右:650円)が生まれました。薬膳料理をヒントに今関さんやメンバーが考えた創作メニューです。新鮮な鯖をそぼろにして、蓮沼産にんじん・しいたけ・青ねぎ・ごぼう・たまねぎを細かくカットして炒めて合わせたものをご飯にかけた丼です。
写真下右は「蓮味(海鮮)ラーメン」(700円)です。さざえ・有頭えび・はまぐり・わかめの具に麺は海藻を練り込んだ緑色の麺です。「幸福丼」と「蓮味ラーメン(海鮮)」は当初なかったメニューです。どれも価格が安く原材料率が相当高いと思いますがお客様に蓮沼の食を楽しんでいただくと言う道の駅・駅長の姿勢を貫いているそうです。
いわし丼.jpg幸福丼.jpgあさりカレー.jpg海鮮ラーメン.jpg
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2008年06月27日

アグリビジネスは出口から入る

昨日は広島で地域力連携拠点事業の「応援コーディネーター研修」で「がんばれ応援コーディネーター」とういタイトルで1時間の講義でした。場所は中小企業大学校広島校でしたが行ったら受付でそんな名前は聞いていない、講師か受講生かと聞かれる始末、主催が虎ノ門本部の中小機構の小規模企業支援室なので広島校は場所を貸しただけなので関係ないと言う態度なのでしょう。連携事業をやっている中小機構がこの連携の悪さでは先が思いやられます。
アグリ参入に話を変えます。例えばあるサービス業を営んでいる中小企業者Pさんが本業が将来的に展望が描けないのでアグリ参入を目指したとします。こういった場合ほとんどの事業者はいきなり農業参入に向かいます。田畑を取得して直接農業を営もうとします。農地の取得・賃貸には大きな規制がありますが例えそれをクリアしたとしても農産物を生産しただけでは農業経営は成り立ちません。止めた方がよいです。これでは苦し紛れの現業からの逃げです。それならもう少し本業で頑張るべきです。
農業に参入しようと思うならまず出口から入るべきです。出口とはどこから言うとサービス業や販売業のことです。たとえ業種は違っても同じサービス業ならPさんもノウハウも持っています。高齢化が進み町中は一人暮らしや老人世帯が料理品やお惣菜を求めています。商店街の空き店舗を借りて「手作お惣菜店」を営むとしましょう。奥様が担当するか料理の好きなスタッフを採用します。その食材は近隣農家から調達します。親戚の農家や友人の農家の縁を頼りに農家回りを始めます。農家に農産物を提供してもらう算段をしましょう。もちろん集荷は自分で毎日行きます。集まった野菜で毎日20アイテム程度の料理やお惣菜を作って販売します。その場合の材料をどの農家の誰が栽培した農産物かを明らかにしましょう。店内の黒板やPOPで紹介しましょう。
やがてその料理やお惣菜は人気が出てきます。製造する量も増えてきます。そうなると農家もさらに新鮮でよい農産物を出荷してくれるようになります。またPさんのかっての望みであった農地の賃貸も親身になって話を聞いてくれるようになります。また耕作放棄された田畑の取得の話も情報をくれるようになります。田畑を確保しPさんが晴れて農業を始めると栽培技術等も農家が教えてくれます。なぜならPさんと農家には信頼関係が生まれているからです。
やがてPさんのお店には農家の農産物で作った料理やお惣菜に加え、Pさんが自家農園で栽培した農産物で作った料理やお惣菜も並ぶようになります。気がついたらPさんはアグリ参入を果たしていました。アグリに参入しようと思えば@出口の食ビジネスを自力で作ることとA農家の信頼を得ることです。
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2008年06月26日

糸島の人情に触れ

昨日は佐賀市から背振山地を越え我が故郷糸島に入りました。午前8時過ぎには着きましたが小雨と霧でした。まず九星飲料工業(株)本社伊都工場を訪ねました。ここはまさにかっての伊都国の中心地です。前に来たときは建設中でしたが既に7年が経過したそうです。仲原会長は全国清涼飲料工業協同組合の前会長です。私はずいぶんお世話になりました。今は長男の孝志氏が社長です。私の高校の2年下でした。伊都工場は既に中小企業の規模を越えて堂々たる飲料工場です。
その後は糸島の前原市商工会、二丈町商工会を表敬訪問しました。途中JA糸島の「伊都菜彩」に寄りました。巨大直売所ですが確かに並んでいる野菜の量は大量です。上左写真はトマトときゅうりの売場ですが全体的にこういった感じで同じ農産物ばかりが大量に並んでおり、アイテム数はせいぜい25種類程度です。トマト・きゅうり・ニラ・キャベツ・にんじん・大根・ごぼう・なすのスーパー売れ筋野菜8種類で売場スペースの約7〜8割を占めています。お客様も明らかに業者や業務用の人が多いです。一般消費者は中高年齢者が多いですがこっちはあまり買っていません。
写真上右はイオンの敷地内にある糸島漁協経営の鮮魚直売所「志摩の四季」です。売場が漁協の支所別になっています。写真下左は二丈町の「福ふくの里」です。ここは「天然物」宣言をしています。また売場が漁船別になっています。写真下右を見て先日の母親手作り「いか刺し」はここの「いか」だったのが判明しました。
前原市商工会の岩崎経営指導員は私が中小企業大学校直方校で講師をした時に受講者で知り合いました。私の高校の先輩です。また二丈町商工会事務局長の高島さんは私の幼なじみで年少の頃からよく知っています。誠実な人格者です。高島さんも高校の先輩です。すばらしい先輩後輩たちとのひととき、人情の厚さに感激しながら私は今日から再びいつもの仕事場に戻ります。
伊都菜彩.jpg志摩の四季.jpg福ふくの里.jpgいかはここにあった.jpg
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2008年06月25日

佐賀は地域資源の宝庫なのに

一昨日は鳥取日帰りで昨日佐賀に入る予定でしたが九州が大雨と連日報道しているのでもし飛行機が飛ばなかったらと言う不安が頭をよぎり急遽進路を変えて、一昨日鳥取から智頭急行姫路経由で博多に入りました。一昨日の夜に実家に入り昨日の佐賀県商工会連合会の研修に臨みました。一昨日は遅かったので1人で食事をしましたがようやく「いか刺し」にありつきました。母親がどこからいかを調達してきたか、いつものように透き通った透明のいかでした。
写真上左が実家の前の畑です。母親の菜園の一部です。手前の花はつりがね草、その後ろはトマトですね。この畑だけもこの他、さといも・にんじん・ごぼう・ミニトマト・うり・すいか・おくら・やまいも・ねぎ・ごまと10種類の農産物が植えてあります。他の畑も合わせると常時30種類程度の野菜を植えています。子供の頃毎日毎日食べていたのはこの自家野菜です。実家は専業農家ではないので畑の野菜はあくまでも自家消費用ですがとても食べ切れません。母親はこれをお金に換える発想などないので、それがおすそ分けになり近隣の非農家の食卓に並ぶわけです。私が言うのも何ですが「百姓のかあちゃんの菜園」なので採れる野菜の質は上等です。鮮度抜群、味も抜群です。
午後は佐賀県商工会連合会の主催の「県内商工会経営指導員研修会」でした。佐賀県商工会のほぼ全員の70名の経営指導員が参加しました。私のテーマは「今こそ農商工連携」でした。4時間の講義でしたが誰1人として眠る人もいなく相当に緊張感のあるセミナーでした。(写真上左右)
写真下左はその会場の昼食です。佐賀県では一流ホテルらしいですが料理はがっかりです。食材に何も佐賀産を使ってなく、左上の皿などは冷凍食品のコロッケ、しゅうまい、春巻きです。魚のマリネには鮭のフライを使用しており、麩のトッピングはいくらでした。こんな料理を出しているようでは恥ずかしい限りです。佐賀産の素材を使用した料理を出せばお客様も喜びよい評判が伝わるのに。一流と呼ばれるホテルでこれですから佐賀の「地域資源活用」や「農商工連携」は本気でやれば成功します。佐賀県は東京への売り込み支援にばかりお金を使わず、まずは地元佐賀県内での使用を真剣に考えた方がよいです。
前の畑.jpg佐賀県連セミナー.jpg最低の昼食.jpg
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2008年06月24日

チャレンジした事に失敗はない

昨日は鳥取県東部東商工会産業支援センター主催の地域資源活用セミナーでした。本年度はそれに「農商工連携を踏まえた」が前に付くのでタイトルが長くなっています。熱心な方々が30名程度集まりました。今回は同じ鳥取県でも笑いに包まれほっとしました。本年度のセミナー・講演の特徴は行政機関の受講者が大変多いと言うことです。昨日も半分以上は鳥取県庁の職員でした。「農商工連携」が目玉施策になりましたが行政機関自体が縦割り行政で「不連携」の最たるものだったので県職員がどのように「農商工連携」を進めたらよいか戸惑っているように感じます。要するに自分のスタンス(立脚点)をどこにおいたらよいのか迷っています。
私は「農商工連携」は主に行政機関の受講者達に対して語りかけ、「地域資源活用」は農水産業者や商工業者の受講者に語りかけています。そっちの方が好評で理解が早いようです。究極は「地域資源活用」と「農商工連携」は一体なのです。「農商工連携は地域資源活用のために行う」また「地域資源活用は農商工連携しなければできない」ということです。その目的は「地域の零細農水産と小規模商工業の復活による地域の活性化」です。
私に「農商工連携」の成功事例を教えてくれと言う人がある一定比率います。成功事例と言われるもの自体が既に過去の陳腐化したものだと思います。かってのIT産業を見ればわかります。彼らは既に過去の人達です。これからやろうとすることに成功も失敗もありません。町工場から世界に羽ばたいた企業の前には参考になる成功事例も失敗事例もありませんでした。でも創業者達にはちゃんと道筋が見えていたのです。
私は「農商工連携」を信じて10年活動してきました。私が知っている事例には失敗はありません。人が一生懸命やっていることを成功とか失敗と評価するのは無礼です。どうなれば成功なのでしょうか。またどうなれば失敗なのでしょうか。成功か失敗かを決められるのはやっている当事者だけです。実際、やっている人達だって成功とも失敗とも思っていないはずです。毎日泣き笑いしながら工夫しながらやっています。それでよいではありませんか。
鳥取受講者.jpg
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2008年06月23日

大手量販店の農業参入は崩壊寸前の証明

先週も先々週も出張しており夜は会食ばかりでした。私は「いか刺し」が好物ですがどこに行ってもメニューから消えていました。報道では魚連・漁協が出漁の申し合わせをしているそうです。やむを得ませんですね。重油高で出漁しても販売価格は据え置きなのでは出漁すればするほど赤字です。私のように「いか」の好物の人間は価格が2倍になっても食べるので大手量販店は漁業者をいじめてばかりいないで速やかに小売価格を値上げすべきです。
また、バターが消えてしまっています。ある酪農家に聞いた話ではその理由はヨーロッパ・アメリカで乳製品が値上がりして国産の方が安くなり需要が増えているのだそうです。しかし農水省が2年前の牛乳余りの時に乳牛を殺しすぎたため飲用乳をバター・チーズの加工需要に回す余裕がなくて今のような逼迫現象が起きています。海外の乳製品が値上がりしたのは餌が高騰しているためです。
乳価は酪農の生産組織と乳業メーカーとの交渉で決まります。ヨーロッパ・アメリカでは酪農団体とメーカーが団結して大手量販店に値上げを交渉し大幅に店頭小売価格が値上がりしています。それが日本では逆で大手乳業メーカーが大手量販店と結託して生産者組織の値上げを認めません。酪農家いじめです。常識的に考えておかしいと思いませんか。(しいては消費者もこの構図に加担していることになるのです)このままでは乳製品が逼迫しても国内の乳牛頭数は増えません。頭数を増やしても酪農は経営が成り立たないのだから誰も増頭しません。
最近、大手量販店が農業参入する記事が載っていました。あの記事を読んでいよいよかと思う人は大手量販店の実態を知らない人です。大手量販店は用意周到に計画して農業に参入するのではありません。毒入り餃子以来国内農産物の調達が思うようにいかなくて苦し紛れに農業参入を言っているだけです。大手量販店にそんな長期展望で経営をしている人材なんかいません。
農業でメシが食えないのはさんざん買い叩いてきた大手量販店が一番よく知っています。何のための参入かと言えば「お前等が農産物の価格を上げるなら直接農業参入をするぞ」と言う示威運動、脅しです。言い換えるとそれだけ大手量販店が追い込まれていると言うことです。私がいつも言っているように直に彼らは崩壊しますので延命に手を貸さないようにして下さい。
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2008年06月22日

港の土曜市・オーガニックマーケット

昨日は高知県商工会連合会「アグリビジネスセミナー」の第3回目でした。セミナー開始前に受講者の遠近さん大石さんの誘いで午前8時から高知港で行われている「港の土曜市・オーガニックマーケット」に出かけました。主催は「NPO法人高知県有機農業研究会」です。主催者の理事であり、かつ「コープ自然派」の理事でもある東條さんから話をうかがいました。
NPO法人、コープと聞いて私は多少腰が引けていましたが実際はその逆でした。「NPO法人高知県有機農業研究会」は農家が主体のNPO法人です。「コープ自然派」もあの日生協とは全く別の理念の生協でむしろアンチ日生協です。むしろ私はその活動に感動しました。「港の土曜市」農産物販売基準がボードに貼ってありますが「栽培期間中は化学合成肥料と化学合成農薬を使用しない」、「加温ハウスでの栽培は不可」、「種は自家採取を目標とするが現段階では購入種子も可とする」、「栽培履歴を公開する」を宣言しています。(写真上右)
出店者の1人の弘瀬純子さんは福岡出身ですが高知出身のご主人とともに最近高知に帰り農業をしています。彼女のお店の前にも「不耕起栽培を目指していますが過渡期間なので最低の有機肥料を使っています」と情報を公開しています(写真上右)。
写真下のお店のように多種類の農産物が並んでいるのがこのマーケットの特徴です。農薬や化学肥料を使用した単一大量栽培とは相いれないものです。農産物を販売しているお店は8店舗程度ですがそこに40種類以上の野菜が並んでいました。どんなに流行っているいる農産物直売所でも野菜の種類はせいぜい20〜30アイテム程度なのでこのアイテムの豊富さには驚かされます。それでも今の時期は種類が少ないのだそうです。人が作っていない農産物にチャレンジする「百姓魂」があります。また写真下右の野菜をよく見てください。虫が食っています。これが本当の無農薬栽培です。
さてセミナーは昨日が3回目でしたが40名が参加しました。脱落者が少ないのにびっくりです。不思議と若者は脱落者がありません。また会社命令の受講生も全員参加です。公務員の受講生も脱落者がいません。来なくなったのは中高年のサラリーマンです。定年後は農業でもやろうかと気軽に考えていた訳ではないでしょうが、農業も厳しいと知ったから来なくなったでしょうか。ぜひ最終回の第4回目は来てください。
港の土曜市栽培基準.jpg梅広瀬純子.jpg多品種の野菜.jpg本物の有機.jpg
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2008年06月21日

青森県深浦町の人達は積極的で前向き

昨日は青森県深浦町商工会の地域資源∞全国展開プロジェクトの第1回委員会でした。(写真上左、日が射しているガラスの先は日本海)テーマは「雪中にんじん七変化、私もやるぞ商品開発」です。
「農事組合法人舮作興農組合」組合町の坂本さんが「良質のにんじんを作ろうと思って生産しているわけではありません。ただ種を蒔けばそれだけでよいにんじんができます。丘の上の畑で栽培しますが360度の方向から風が吹いてきて畑には風よけがありません。冬は青森県でも気温が高く暖かい方で、夏は気温が低く寒い方です。こういった気候や風土で甘い良質のにんじんができるのではないかと思います。にんじん以外の野菜も食べてみてください。全部評判がよいです。今年本事業に提供するにんじんは有機肥料で育てたものです。次回の委員会ではぜひ畑を見て欲しいです」と謙虚な中にもたのもしい話がありました。
この委員会のメンバーは農業や漁業や観光等の食ビジネスに携わる方々がほとんどですがメンバーがとても前向きで積極的です。否定的で後ろ向きの発言をする人がいません。深浦を愛し深浦で生きている誇りと自信を持っています。直感的に本プロジェクトは成功するなと思いました。当社も加藤をヘッドに高橋・本間の技術陣と私と後方支援を山中と言った布陣で臨みます。1年事業ではなく深浦町とずっと永遠につき合うつもりでやります。深浦町の事業者や生活者が本プロジェクトで取り上げた事業を自分のビジネスとしてモノにできるようになるまで何年かかっても支援するつもりです。
写真上右は深浦町は白神山地にありその飲用水です。委員会の飲み物がこの水とは本当に素敵です。写真下左は最近人気の「小浜屋醸造」の「北前船伝承天然醸造麹味噌・白神岳」を製造するときに麹にかぶせる「わらかけ」です。写真下右は「小浜屋醸造」の居間の「薪ストーブ」です。一昨日も6月下旬というのに焚いていました。私はその後青森空港から羽田に飛びそのまま夜に高知龍馬空港に入りました。今週は連続5泊6日ホテル暮らしです。先週はなんと6日連続で毎日飛行機に乗りました。
深浦町会議.jpg白神山地の水.jpg麹を覆うわら.jpg木炭ストーブ.jpg
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2008年06月20日

青森県五所川原、弘前から深浦へ

昨日は21あおもり産業総合支援センターの「農産物活用ビジネス実践講座」の現地訪問アドバイスでした。途中旧浪岡町道の駅「アップルヒル」を視察しました。りんごの産地とは言え直売所内に並んでいる農家のりんごジュースの数に驚きました(写真左)。1000mlで500円が最多価格です。1.8リットルびんもたくさん並んでいます。びんに原料りんごの品種のラベルが貼ってあります。「ふじ」、「北斗」、「王林」のジュースを買ってきて次に行った奈良農園で試飲をしました(写真上右)。奈良農園の糖度計で計ったら糖度は「ふじ」ー12度、「北斗」ー13度、「王林14度でした。味も明らかに違いがあります。飲み比べはとても楽しいものです。
アドバイス先第1件目は五所川原市の奈良農園の奈良夫妻(写真下左)です。一昨日の「農産物活用ビジネス実践講座」の受講生です。「紫黒米」を栽培して「紫黒米」と「妙力米(紫黒米のパウダー)」と加工品の「妙力麺」や「紫黒米のしとぎ(餅のようなもの)」等を製造販売しています。今後の商品開発についてアドバイスしました。続いて視察2軒目は鶴田町の道の駅「鶴の里あるじゃ」に行きました。ここは和菓子・パン・豆腐等の加工品が多く製造販売されていました。
2件目のアドバイス先は岩木山の近くにある(有)あねっこが経営する直売所「野市里(のいちご)」と併設レストラン「こざくら」でした。オープン1.5年ですが「スローフードのお店」を明確にしてレストラン、直売所の品揃えを徹底したらさらによいお店になるとアドバイスしました。「だけきみソフト」はおいしかったです。
夕方に深浦町に着きました。ここでは3軒目の視察の道の駅「ふかうら・かそせいか焼き村」に行きました。水産物が主流の道の駅です。魚を使用した惣菜が多く並んでいました。宿泊先は深浦町セミナーハウス白神勉強館でした。会食メニューは「白神地産地消の会」が作ってくれたメニューです(写真下右)。
写真には入りきれないので列挙すると「食前水十二湖沸壷の水」、「ぶり・ひらめ・うにの刺身」、「つるつるわかめ」、「しどけ、あおさ他天ぷら」、「あいこの胡麻和え」、「たなごの焼き魚」、「さざえの壺焼き」、「そいのみ汁」、「いかの山椒和え」、「さざえとみずの水物」、「みずたたき」、「たけのことふきの煮付け」、「大根とみずの漬け物」、「笹餅」、「ごはん」です。みず・あいこ・しどけは山菜です。みずが多いのはちょうど採れる時期だからです。私もみずは大好きです。一部の食材を除くとほぼ全て深浦町産です。
ずらっと並んだりんごジュース.jpgりんごジュース試飲.jpg奈良農園黒米.jpg地産地消の深浦町.jpg
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2008年06月19日

青森県農業者向け2セミナー

一昨日は青森県農林水産部構造政策課主催の「地域資源活用セミナー」、昨日は21あおもり産業総合支援センターの「農産物活用ビジネス実践講座」第1回でした。「地域資源活用セミナー」は「青森県農業士会」と青森県が認定した「トップランナー」と呼ばれる若手農業者が多く受講しました。農業関係の講演で20歳代〜30歳代の受講者がいるのは珍しいです。受講終了後若手農業者から積極的に質問があったのは嬉しかったです。昔私が教えていた群馬県立農林大学校の生徒達もこうやって今頃活躍しているのだろうなんて思い出しました。
「青森県農業士会」の斉藤会長はトマトの栽培をしています。廃タイヤを燃料にして温室栽培をしておりこの重油高の時期にコスト競争力を発揮しています。副会長の原さんは下北半島で酪農牧場と自農場の乳を利用して牛乳やヨーグルトの製造販売をしています。飼料高で酪農業界は大変のようです。なぜバターが逼迫しているかの構造・からくりを教えてもらいました。
昨日の「農産物活用ビジネス実践講座」は5回シリーズで開催します。昨日が第1回目でした。募集定員10名でしたが14名の申し込みがあり14名でのスタートになりました。このセミナーの受講者は「青森県農業法人会」のメンバーがかなりおります。申し込み者14名中の5名(外川さん、三上さん、平井さん、清野さん、奈良岡さん)はりんご農家です。「生菓」としてのりんごから付加価値を高まるために自社加工を目指しています。また建設業から参入してヤーコン栽培とヤーコン焼酎を販売している蛯沢さん、黒米栽培と黒米加工品の製造販売している奈良農園の奈良夫妻、米の栽培・直販をしている船水さんはイベントで全国を飛び回っています。さらには長いも栽培の哘(さそう)さん、知的障害者厚生施設青松園の生活支援員の傳法谷さん、巨大農場(株)黄金崎農場の販売・企画担当の中村さん等多彩な顔ぶれで無事にセミナーは立ち上がりました。
農産物活用ビジネス.jpg
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2008年06月18日

こんなごちそう食べたことがない

昨日の朝に丸森町から青森に向かいました。青森は「青森県農業経営士会」の講演です。昨日火曜日から20日の金曜日まで青森県です。一昨日のアグリビジネスセミナーは夜に「国民宿舎あぶくま荘」で受講者有志と会食をしました(写真1段目左)。受講者の大橋さんの会社があぶくま荘の指定管理事業者なので本セミナーの企画者の丸森役場の大槻さんが無理を聞いてもらって受講者が持ち込んだ農産物や加工品で料理を作ってもらいました。
まず丸森町と言えば山菜です。「わらびとふきの煮物」(写真なし)と「あまわらびの和え物」(写真1段目右)が並びました。あまわらびは丸森町の特産だそうです。次に「じゃがいものじゅうねん味噌」(写真2段目左)です。じゃがいもは大槻さんの96歳のおばあちゃんが栽培したものです。写真2段目右は「米なすの西京味噌木の芽」です。木の芽は地元の山菜「たらの芽」です。
写真3段目左は太田さんのご主人が漁をしてきた「松川浦のかれいの唐揚げ」です。その右は太田さんの米粉ケーキやクッキーです。写真4段目左は丸森町特産の干し柿で作った「クリームチーズの干し柿巻」です。その右は「柿ワイン」と今野さんの手作りチーズケーキです。町内にチーズを製造している人がいるそうです。「柿ワイン」は甘いと不評だと言う意見もあるそうですが食事ワインではなくデザートワインで売れば最高です。
この他写真は載せていませんが一般家庭料理の「肉じゃが」、「ポテトサラダ」、「野菜サラダ」も登場しました。これらの素材のほとんどが受講生の生産か丸森町産です。またころ柿生産組合の佐藤さんが未公開の「柿のシャーベット」も食べさせてくれました。私はこんなごちそうの数々は食べたことがありません。この町はすばらしい食材・料理・加工品の宝庫です。
会食風景.jpgあまわらび和えのも.jpgさといものじゅうねんみそ.jpg米なすの木の芽.jpg松川浦のかれい.jpg米粉パン.jpg

干し柿のクリームチーズ.jpg柿ワイン.jpg
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2008年06月17日

「味の里」の自然薯うどんとえごまだれ

昨日は宮城県丸森町のアグリセミナー第2回目でした。6月14日に起こった「岩手・宮城内陸地震」は丸森町は宮城県南部なので被害はなかったようです。私は「青葉城恋唄」が全国ヒットチャートを駆け上がり始めた頃、ちょうど30年前の昭和53年6月12日に新緑まぶしい杜の都・仙台を襲った「宮城沖地震」の時に仙台にいました。本社での新人研修を終えて仙台支店に配属されて1週間目くらいでした。直感的に「死ぬ」と思いふるさと福岡の実家を思い出しました。揺れている最中は恐怖で体が動きませんでした。それから30年と2日後に今回の地震です。被災者の方々には心からお見舞い申し上げます。
昨日のセミナーのお昼は町内の「いきいき交流センター大内」の農村レストラン「味の里」に受講者全員で行きました。「いきいき交流センター大内」は農産直売所と加工施設と農村レストランの私が言う「3種の神器」が設置されています。受講者の作間スエ子さんは農村レストラン「味の里」の代表です。自慢メニュー「冷たい自然薯(じねんじょ)うどんセット(えごまだれ付き)」(680円)を注文しました(写真上左)。セットには写真上右のように「うどの葉の天ぷら」等地域野菜の天ぷらや和え物、漬け物、デザートが付いていましたが全て手作りです。自然薯(じねんじょ)うどんはのどごしがよく、ちょうどよい固さです。えごまだれは甘くてこくがあり風味がよくて最高です。
東北は「えごま」は「じゅうねん」とか「じゅね」と呼びます。農家が栽培・収穫した「生じゅうねん(写真中左の左側)」を持ち込み、自分で搾油機(写真中右)で絞り、「えごま油(写真中左の右側)」(150ml小売り価格1900円)を製造し直売所で販売しています。「じゅうねん」から1/3は油が採れ、2/3は固形部(写真下左)が残ります。固形部には「じゅうねん」独特の風味が残っており、これと「生じゅうねん」をブレンドしてうどん用のオリジナルの「えごまだれ」(写真上左右側のえごまだれ)を作ります。
写真下右は製粉機です。やはり地域の特産農産物「自然薯(じねんじょ)」を乾燥してこの製粉機でパウダーにして町内の製麺所に持ち込み「自然薯(じねんじょ)うどん」を製造してもらい、「味の里」のメニューで出しています。「自然薯(じねんじょ)うどん」も「えごまだれ」もいけます。そういった作る過程を店内でわかるようにすればさらにお客様は感激します。
じねんじょうどんとたれ.jpgうどの葉.jpg生じゅうねんと油.jpgえごま搾油機.jpg絞りかす.jpg製粉機.jpg
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2008年06月16日

地域に住む人達こそが日本の主役

一昨日の高知のセミナーのお昼時間にニュースで岩手・宮城内陸地震を知りました。宮城県栗原市耕英で夏秋いちご「雷峰」を生産している(有)ファーム千葉の千葉さんが気になりました。少し時間が経って連絡した方がよいだろうと思い昨日電話をしましたが、私の電話を取りながら消防団の人と大声で話していました。まだ混乱しているのが手に取るようにわかったので速やかに電話を切りました。
短い会話の中で「家族・従業員は全員元気」と言うことと「いちごハウスは倒壊しなかったがいちご棚が吹き飛んでいちご苗も実もめちゃくちゃだ」と言うことを知りました。「雷峰」は夏秋いちごなのでこれから出荷が始まる矢先の大災害です。これが農業だと言えばそれまでですがむごい話です。またご家族・従業員が力を合わせて立ち上がらなければなりません。回復まで何ヶ月、何年かかっても再起しなければなりません。
私は最近講演の後、よく受講者の農林水産業者や中小企業の経営者と名刺交換することが増えてきました。多くの方に「あなたの話を聞いて今まで頑張ってきてよかった。明日からもまた闘うぞと言う気になりました。ありがとう」と言ったようなことをよく言われます。私の講演の内容は「士気高揚」を目的としているわけではありませんので特段そういったことを意識的に話してはいません。また私は農林水産業者や中小企業の同情になるようなことも言いません。
なのになぜ地域の小規模・零細経営者はそう言ってくれるのでしょうか。私は他の地域で苦しみもがきながらでも頑張っている経営者の話をよくします。その経営者の魅力についてもよく話します。「経営者は神様ではないので答えはない。経営は毎日泣き笑いの連続」と言った話もよくします。さらには「理不尽な商取引には1人でも、素手でも闘いましょう。闘い続けていれば必ず相手はひるみます」と言います。それでもどうにもならない時は「俺の人生などもうどうでもよい、なるようになれと開き直りましょう」とも言います。
地方が疲弊しています。仕事がありません。メシが食えません。アメリカの代理人(エージェント)のあの男が日本をすっかりダメにしてしまいました。建設業・土建業に代わる産業が見いだせないままあえぎ続けています。農水産業も加工業も小売業も衰退の一途です。私はこの厳しい状況下で地方で闘い続けている農水産業者や中小企業経営者・従業員、そして地方に住む住民こそが日本の主役だと思います。
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2008年06月15日

はちきん、ようだい、へんしもは土佐の方言

昨日は高知県商工会連合会の「農業分野で経営革新」セミナーの第2回目でしたが40名の出席でその歩留まりのよさにびっくりしました。6時間のセミナーですがあっと言う間に時間が過ぎてしまいます。高知県は農産県でしょうが・なす・みょうが・れんこん・ピーマン等野菜の生産量が多いです。高知県は園芸連と言う全農系の組織が力があり系統出荷が主流です。そのなかでも受講生の益さんのように文旦生産をして独自の販売をしている生産者もいます。益さんはプロパンガスの配達で戸別訪問をする機能を活かして米の生産・販売を始め、最近は文旦生産者ですっかり有名です。
一昨日は高知を知るために昼間に高知に入りました。高知県商工連の石丸さんに中心市街地を案内してもらいました。「はりまや橋商店街」、「魚の棚商店街」、「帯屋町商店街」(写真上左)、「大橋通り商店街」、「ひろめ市場」です。帯屋町商店街は買回り品専門店が並ぶ商店街ですが車で10分程度の敷島紡績工場跡にイオンが出店したためその影響で購買の流出が大きく、ダメージを受けています。ここでも中心市街地の商店街が公害型、いえ郊外型ショッピングセンターの犠牲になっています。
写真左右は大橋通り商店街の鰹節乾物店で売っている「鉄干し」です。ふかの肉の干したものだそうです。私は初めて見ました。写真下左は小売り市場の「ひろめ市場」です。ここは市場内のお店で買った料理品を持ってきて食べることができます。もちろんお酒もあるオープンな居酒屋フードコートです。土日は昼間から観光客でいっぱいだそうです。一昨日は平日だったので学校帰りの高校生や地元住民が飲食をしていました。
一昨日の夜は有志の受講者で会食をしました。参加者は男性だけで残念ながら「はちきん」の参加はありませんでした。「はちきん」に加え、「ようだい言うな」、「へんしも」、「お客する」等方言を教えてもらいました。また「べく杯」も知りました。「べく杯」は底がアンバランスでしかも穴が空いているので一度手に取ると飲み干すまで置くことができません。粋な発想ですね。
帯屋町商店街.jpg鉄干し.jpgよこめ市場.jpg土佐男だけ酒盛り.jpg
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2008年06月14日

生産者を無視した第三者の横やり

私は人を評価するなとよく言いますが長く付き合う人はやっぱり好きな人です。そう言った意味では人を評価しています。私は年齢が高くこの世界も長いので食と農の世界では多くの人が立ててくれます。(昔のようにあまりあからさまに蔑まれることは少なくなりました)でも私は私に対する態度で相手の評価は決めません。その人が当社の若いスタッフや私の友人にどんな態度で接しているかを観察しています。そして私には下手(したて)に出るが年下の人や弱い立場の人には見下した態度をする人、いわゆる裏表のある人とは仕事をすることをお断りするようにしています。
先日もあるケーキ店に当社スタッフと出かけました。先方のオーナーは私にばかりしゃべり、横にいる当社スタッフはまったく無視していました。私は直感的にこのケーキ店は長続きしないなと思いました。人間はあらゆる人に同じ態度で接しなければなりません。業者だから中小企業だから農家だからと見下して偉そうな態度をする人は人間のくずです。(バイヤーに多いタイプです)やがて必ず人が離れていきます。
農商工連携は異業種間の連携です。それぞれの業界にはその業界の常識・ルール・風土・文化等があります。お互い業種の無知は話し合い、勉強すれば解決できます。例えば農家から直接仕入れようと思えば作付け・作業・作況状況まで共有しなければなりません。常に在庫のある工業製品の感覚で仕入れすれば必ず失敗します。また逆もあります。JAに出荷すればあとは知らんの感覚では農家の直販はできません。最終消費段階まで自分の責任であるといった心構えが必要です。
昨年度は生産者の希望でやった販路紹介で痛い目に遭いました。群馬県の3年鱒「ぎんひかり」は最終的には養鱒組合の1幹部、宮城県の野菜「プンタレラ」は県庁のある課の1担当者の妨害で陽の目を見ませんでした。こういった生産者の意向を無視した第三者の横やりも農商工連携を妨げます。
そんなことを考えながら高知に入りました。今日も高知県商工会連合会主催のアグリセミナーの2回目です。昨日はセミナーの有志13名と会食の場を持ちました。大変盛り上がりました。写真左は高知名物チンチン電車です。行く先が「ごめん」と書いてあります。写真右は有名な「はりまや橋」です。
ちんちん電車.jpgはりまや橋.jpg
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2008年06月13日

酒飲んでゴルフするのが仕事では

昨日は一昨日と同じ石川県商工会連合会主催の「地域資源活用新事業創出セミナー」金沢会場でした。金沢は大都市で会場は地場産業センターでした。地域で頑張っているふぐぬか漬け・粕漬け製造本舗、レストランまで経営している和牛畜産会社、創作和菓子店、土地改良剤の販売会社等の方々と名刺交換をしました。
写真は4枚とも一昨日撮った「のと鉄道宇出津駅」です。「半島の夢乗せ走る」と看板に書いてあります。(実際は現在は鉄道は廃止され、バスが走っています)写真上右はかっての出札口です。乗客はここで切符を買ったのです。下の左の写真は上り方面からの写真です。右の写真は下り方面を写しています。ここを通勤・通学に利用した人達は今どこで何をしているのでしょう。
私の昔の会社の同期の友人が現在北陸支店長をしているのを思い出して一昨日の講演のあとに金沢に向かう途中に電話しました。5分後に「今夜は能登の和倉温泉で接待なので金沢には戻れない」と電話をくれました。お互いかなり近いところにいたのがわかり笑い合いました。私が「相変わらずゴルフと酒の接待漬けの日々か」とからかったら真面目な友人は「これが僕のしごとなんだよ、僕だって仕事をしているんだよ」とむきになっていました。この友人は営業畑一筋でゴルフは大学時代からやっており趣味がゴルフですから楽しいでしょうが年齢が50歳を過ぎても毎日毎日得意先と酒飲んでゴルフやっていたのでは頭が馬鹿になります。実際その会社の支社長・支店長の大半がそうなっています。
地元の流通の生き残りのために地元食品メーカーとの連携を提案したり、仲介して農水産業との連携のビジネスモデルを提案したりすれば少しは地元の食品流通業から尊敬されるのでしょうが、昼間の商談は条件(値引きのこと)提示のみ、夜は接待では本当にこの会社は流通に馬鹿にされますね。
宇出津駅.jpg改札.jpg廃線レール2.jpg廃線レール.jpg
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2008年06月12日

「いしり」と「いしる」の違いを知っていますか

昨日は石川県商工会連合会主催の「地域資源活用新事業創出セミナー」でした。昨日は能登町会場でした。今日は金沢会場です。昨日は能登空港から入りましたが能登空港の利用は2回目です。会場の能登町商工会は旧「のと電鉄」宇出津(うしつ)駅のそばにあります。のと電鉄は10年前に廃線になり、今は写真上左のようにプラットホームの面影はありますが鉄道は草ぼうぼうです。宇出津駅のターミナルは現在はバス停になっており昨日も地元の高齢者がバスを待っていました。
その隣に能登町観光協会が経営するお土産店「ぽっぽ家」が入りました。石川県と言えば「いしり」、「いしる」が有名です。一般的には魚醤(ぎょしょう)と呼ばれる東南アジアから我が国まで広く分布する調味料です。「いしり」、「いしる」かお店のスタッフの女性に聞いてみました。彼女曰く「いしり」は能登地方のものでいかの内蔵を発酵させてつくる魚醤だそうで、それに対して「いしる」は輪島地方のさばやいわしの青魚を原料で作る魚醤だそうです。
「いしり」、「いしる」の違いを明確に答えた彼女に敬意を表して海産物をいくつか買いました。私は明日からも出張続きなので私の口に入ることはないのですが彼女への授業料です。これだけ即座に地域の特産品のストーリーを語れる人はそうはいません。彼女は静岡県出身だそうですが能登の誇りです。(写真上右)
その後は商工会で私の講演でした。一昨日の鳥取県日野町商工会とは雰囲気がずいぶん違い笑いの渦でした。講演後観光協会長山本さんと名刺交換をしました。山本さんにお店のスタッフが「いしり」と「いしる」の違いを説明してくれたことを褒めました。山本さんはお客様に買ってもらうためには店舗スタッフのコミュニケーションが大切だと言うことがわかっています。ちなみに山本さんによると「いしる」は「魚(い)汁(しる)」が語源のようです。
写真下左は「地域力連携拠点・石川県商工会連合会」の応援コーディネーターの紙谷さんです。彼は44歳の若手です。かって石川県内に13店舗を持ち売上高が年商100億円を超えている地元スーパーチェーンを経営していました。。経営が苦しくなる前に3年前に全従業員の雇用と取引先の継続を条件に営業譲渡をして自らは経営から退きました。本人は経営コンサルタントに転身しました。私はこれからスーパーの経営・業務のオペレーションは紙谷さんに教えてもらうことにしました。写真下右は夕方の有志の会食で出てきた「加賀太きゅうりの白海老あんかけ」です。金沢でしか食べられないメニューです。
廃線の駅.jpgぽっぽ家.jpgバザールマート.jpg加賀太きゅうり.jpg
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2008年06月11日

日南トマト加工(株)を地域の食と農ビジネスに

昨日は鳥取県西部西商工会産業支援センターの仕事で午前中は日南トマト加工(株)を訪問しました。日南町はトマト栽培のさかんな町です。約7haの農地で約500tのトマトを栽培しています。品種はほとんどが「桃太郎」です。日南トマト加工(株)はトマト農家のおかあさんグループが規格外品を利用して約20tのトマトジュースやトマトピュレを製造しています。
日南町は町の面積が広く冬の間は雪が深く中学生は登校が不可能になるため3ヶ月間は寄宿舎生活をしていました。現在は交通の便がよくなり寄宿舎は利用されていません。写真上左の右側の建物がその寄宿舎で左側が寄宿舎調理室でした。その調理室が現在の日南トマト加工(株)の加工場となっています。町から借りています。写真上右が加工場内とリーダーの栩木(とちぎ)さんです。日南町は夏秋トマトなので8月から収穫が始まります。その時期に早朝から午前中はトマトの収穫、昼はここでトマト加工品の製造をします。真夏の冷房のない加工場は室内温度は40度を越えます。殺菌の水蒸気のせいでやけどの痕ばかりと笑っています。
写真下左は商工会に場所を移して栩木さん達とディスカッションをしました。メンバーが高齢化する中で楽しいとは言えトマト加工の作業をいつまで続けられるか不安です。左側の山脇さんはお寺の住職の奥さんですがこういった非農家でも食と農に関心のある町の若い人が仲間に入ってくれないと事業の継続は難しいと言った話も出ました。日南トマト加工(株)を「農家のおかあさん達の仲良し作業」から「地域の食と農ビジネス」として認めて支援しないと継続発展は難しいです。
写真下右の右側は「桃太郎」のトマトピュレです。それに対して左側は新品種「麗夏(れいか)」のトマトピュレです。「麗夏」の方が明らかに色が赤く鮮やかです。味もさらさらさっぱり感があります。日南トマト加工(株)の特長を出すためには「麗夏」を使った商品を増やした方がよいです。
午後は日野町商工会に移動して「農商工連携を踏まえた特産品開発セミナー」でした。2時間しゃべりましたが聞いている人はほとんど無表情で笑わず調子が狂い、やりにくかったです。セミナー終わってから受講者の人が名刺を持ってどっとやってきてそれから2時間名刺交換と質問・相談攻めでした。それほど熱意があるのならセミナー中ももっと反応くれればよいのにと思いましたがこれが鳥取県の県民性なのですね。要は真面目なのです。
日南加工場.jpgとちぎさん.jpg日南おかあさんビジネス.jpgトマトジュースの色.jpg
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